Danteについて

今を遡ること10年ほど前、私たちはふと思ったのです。「ITのネットワークを、クオリティの高いメディアの伝送に使えるのではないか?」

この技術を実現して以降、改良に次ぐ改良をかさね続け、今に至ります。

 

業界においての基準をもとに、Audinateはマルチチャンネルのデジタル・メディアを圧縮せずにネットワークを通じて伝送、また限りなく低いレイテンシー、及びデバイスの同期を可能にする技術-Danteを実現しました。Danteは数あるネットワークオーディオ規格の中でも、業務用音響・映像機器メーカーに特に採用されている技術です。デバイス間の完璧な互換性は遠い未来の夢ではなくなりました。数百ものDanteに対応したデバイスが世界中の主要メーカーより発売され、メーカーの壁を超えた使用を可能にしていますそう、これは夢ではなく今日における現実なのです。

コストパフォーマンスとフレキシビリティの両立

Danteにおいては従来の重たくて高価なアナログ、またはマルチコアケーブルを、CAT5eやCAT6などの入手が容易なケーブル、もしくは光ファイバーケーブルなど、たった1本のケーブルで置き換えてしまう、軽量、そして経済的なシステムです。 また、システムを構成するオーディオ及びコントロールシグナルを、一般的な、たったひとつのIPネットワークに集約することができるのです。

シンプルな一組のミキサーとコンピューターの組み合わせから数千チャンネルの大規模ネットワークまで、ネットワーク上での拡張や縮小、再設定も、Danteは従来の物理的なpoint to pointによる接続ではなくロジカル(論理)ルーティングを用いているため、マウスを数回クリックするだけで設定、変更でき、規模を問わず柔軟に対応します。


圧倒的なハイクオリティ

アナログ伝送における機器からの干渉やケーブル間のクロストーク、また長距離のケーブル上で起こる劣化など、Danteはオーディオシグナルを全てデジタル領域において伝送することによりこれらの問題から解放されます。

手軽なセットアップ

Danteのセットアップはこの上なく簡単です。もうネットワークオーディオの複雑な施工におののくこともありません。考えうる最も複雑なネットワークにおいても、技術的に複雑な部分はDanteが自動的に扱うことで素早く、そして簡単な設定を実現し、システムをシンプルに一元化します。  

Danteにおけるシグナルルーティングやシステムの構成は、シンプルかつ非常に柔軟に行うことが可能です。またネットワーク上のデバイスマネージメントのための非常にパワフルなソフトウェア・アプリケーション、Dante Controllerが用意されており、Danteネットワークにおける通常のセットアップはデバイスをイーサネットスイッチに接続し、コンピューターをそのネットワークに接続するだけで、探索されたデバイスがDante Controllerに表示され、瞬時に使用することができます。

ユーザーフレンドリー

Dante Controller上ではデバイス名やチャンネル名の変更、サンプルレートやデバイスレイテンシーの設定を簡単に行うことができます。今までのようにデバイスIDやチャンネルナンバーで覚える必要がなく、例えばオーディオチャンネルを “leadVocal@StageBoxSL”“chairmans_mic@conferenceroomA” など、E-メールアドレスのように後から見てもわかりやすい名前をつけることができます。 一度ネットワークの設定をしますと、Dante Controllerを実行しているコンピューターはネットワークから切り離しても問題なく、設定の変更またはシステムのモニタリングが必要な場合は再度接続することが可能です。シグナルルーティングやそのほかのシステム設定は各デバイス本体に確実に保存され、デバイスを再起動した場合でも自動的に設定通りに復帰します。

ネットワークステータス・マネージメント

リアルタイムでのネットワークパフォーマンスを知る上で、ネットワークステータスは欠かせない情報です。Audinateは豊富な診断ツールをDante Controller内に用意しました。主な機能はデバイスレイテンシーモニター、クロックステータスモニター、パケットエラーレポート、バンドウィズスユーゼージ・スタティックス(使用している帯域幅の統計)など、各機能によりネットワークステータスを実際に目に見える形で確認することができます。

グリッチフリー・リダンダンシー

多くのDante対応デバイスがグリッチフリー(不具合のない)リダンダンシー(二重化)機能を備え、プライマリー及びセカンダリーの各ネットワークが同一のオーディオシグナルを受け持ち、プライマリーネットワークで問題が発生した場合でもセカンダリーネットワークに瞬時に切り替えることで、オーディオシグナルが途切れてしまうことを自動的に防ぎます。

ユニキャスト・マルチキャスト

Danteにおけるオーディオチャンネルは、利用可能な帯域幅を最大限活用できるよう、必要に応じてユニキャスト、またはマルチキャストのどちらにも設定可能です。ユニキャストは “Point to Point”による、設定されたチャンネル間においてのみダイレクトにオーディオストリームを送信し、マルチキャストはオーディオストリームを複数のデバイスに同時に送信します。。

Windows・Mac OS Xどちらにも対応

Dante Virtual SoundcardはあなたのコンピューターをDanteオーディオインターフェイスへと変え、ほかにハードウェアを必要とすることなく、イーサネットポートを通じてのマルチトラックレコーディングや音源の再生を可能にします。デジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)やソフトウェアベースのメディアプレイヤー、Skype、iTunes、Pandora、Spotfyやその他のアプリケーションも、Dante Virtual Soundcardを通して簡単にネットワークへと対応させることができます。

簡単なインストールと使い方、そして容易なシステムの一元化 - Danteにおまかせください。